錆びたネジの外し方。ビニールハウスの場合。
はじめに
ビニールハウスの修理をしていると、「錆びたネジ」によく遭遇します。これが強敵で毎回苦労しますが、たいぶ効率よく外せるようになってきました。
これまでいろいろ試してきて、うまくいった方法を紹介します。
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今回はビニールハウスのネジなので、条件として以下を想定しています。
- 金属板(1-2mm)同士がタッピングネジ、ドリルビス等で留められている。
- ネジ先が貫通している
クルマやバイクでよくある「ネジ山を切ってある金属ブロックにねじ込んだ、錆びたボルトが外れない」などにも有効かはわかりません。
錆びたネジの外し方は?
ネジ山が残っている場合と、無くなっている場合で対処方法が変わります。
- ネジ山が残っている場合 : インパクトドライバーで外す
- ネジ山がない場合 : タガネ + ネジザウルスで外す
それぞれ詳しく説明します。
ネジ山が残っている場合
電動インパクトドライバーで外す
なんだかんだで、電動インパクトドライバーが最強です。ネジ山が引っかかってくれれば、たいがい外せます。ビニールハウスのように「錆びたネジが何百本もある」場合は必須です。値段は張りますが、価格以上の効果があります。
私はマキタの「4モードインパクトドライバー」を使っています。
これ一台で
- ドライバー
- インパクトドライバー
- ドリル
- 振動ドリル
の4つの機能がついていて便利です。口コミで「耐久性がない」と書かれていることがありますが、5年使っていますがいまのところ問題ありません。プロのように毎日酷使しなければ、耐久性も十分だと思います。
強さは3段階で調節できますが、私は「中」を使っています。「弱」ではインパクトが足りず外れないことがあり、「強」だと弱っているネジ山にトドメを刺しかねないので・・・ なので自分は持っていませんが、14.4Vや10.8Vのドライバーでも十分かもしれません。予算が厳しい方は検討してみてください。
このくらい溝が残っていれば、なんとか回せます
インパクトで回します。ナメないように、慎重に。
外れました。インパクトで外れてくれるととても楽ちんです。
手動のインパクトドライバーを使う
何十本も錆びたネジを外す場合は、電動を強くオススメしますが、十数本程度なら手動のインパクトドライバーでも外せると思います。私はANEXのミニインパクトドライバーを使用しています。ビニールハウスの屋根などでは、コンパクトな方が使いやすいからです。場所に余裕があれば、大きめの方が使いやすいかもしれません。
ネジに押し当てて、ハンマーで叩きます。
ネジ山がない場合
ネジ山がない場合(もしくはインパクトでトドメを刺した場合)、タガネでたたいて固着をとり、「ネジザウルス」でつかんで回します。「ネジザウルス」はネジの頭をつかみやすいようになっているプライヤーです。
何種類かあるようですが、わたしは「PZ-58」を使っています。
タガネはこれを使っています。
幅が広すぎたり、狭すぎたりするとやりづらいです。私はM4-M5のねじをよく外しますが、幅13mmくらいが使いやすいです。
タガネ + ネジザウルスで外す
まずタガネでネジ頭を横から叩きます。頭を飛ばす訳ではなく、固着を外すイメージです。うまくいくと、ごくわずかですがネジが動きます。これで固着がとれます。ネジザウルスで掴んで回しとります。
ネジザウルスで回らない場合は、固着が取れていません。タガネでもう一度叩きます。何度かやっていると回せるようになります。
ここまでネジ山がなくなっていると、ドライバーでは回せません。
タガネでネジを叩いて固着をとります。反対側からも叩けばなお良し。
ネジザウルスで頭をつかんで、緩む方向に回します。
外れました。
試してイマイチだった方法
- タガネでネジの頭を飛ばす
- ハウスメーカーさんに教わった方法ですが、どう叩いても頭を飛ばすなんてできませんでした…
- ネジはずしビットをつかう
- 錆びたネジに歯が立たず。
- グラインダーでマイナス溝をつくり、マイナスドライバーで回す。
- ハウス側に傷をつけるリスクが高い。タガネ+ネジザウルスのほうが早くて楽。
- ドリルで削り取る
- タガネ+ネジザウルスのほうが早くて楽。
おわりに
錆びたネジを外す方法を紹介しました。タガネ+ネジザウルスのコンビは結構強力です。以前は1日かかっていた作業が半日弱まで早くなりました。ぜひお試しください。